- 日本内科学会 総合内科専門医
- 日本消化器病学会 消化器病専門医
- 日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医
- 日本肝臓学会 肝臓専門医
検診で引っかかった
検診で引っかかった

「要再検査」「要精密検査」「要治療」と書かれていたら、結果をそのままにせずご相談ください
健康診断や人間ドックは、「症状が出る前の病気」や「将来の病気につながるリスク」を見つけることで、病気の予防や早期発見・治療につなげることが目的となります。
健診で異常を指摘されても、すぐに重大な病気と決まったわけではありませんが、「忙しいから」「自覚症状がないから」と放置しているうちに、隠れている疾患が進行してしまうことがあります。健診結果は、今の体の状態を知る大切な手がかりです。異常を指摘された場合は、結果をそのままにせず一度医療機関で確認することをおすすめします。
健診結果には、施設によって表記の違いがありますが、一般的に次のように判定されます。
A:異常なし
B:軽度異常
C:要再検査、要経過観察
D:要精密検査・要治療
E:治療中
「要再検査」は、指摘された異常が一時的なものか持続しているかどうかなどを確認するために、もう一度検査を行う必要がある状態です。
「要経過観察」は、現時点では治療などが必要ではないものの、定期的な検査値の確認が必要な状態です。結果に応じて、6ヶ月後・12ヶ月後など推奨時期が異なります。放置すると将来的に疾患が進行するリスクがある場合があります。
「要精密検査」は、健診の範囲では病気の有無などが特定できないため、専門的な方法で異常の原因を詳しく調べる必要がある状態です。
「要治療」は、医療機関での診察や治療を検討する必要がある状態です。
※判定区分だけで緊急性や病気の有無を完全に判断することはできません。数値の程度、過去からの変化、年齢、持病、内服薬、家族歴などを総合的に評価する必要があります。
血圧が高い
血圧が高い状態が続くと、血管が硬くなる「動脈硬化」を引き起こします。この変化は全身の血管に起こるため、脳卒中、心筋梗塞、心不全、腎臓病などのリスクが高くなります。また、心臓の負担も強くなるため、心不全などの原因となります。
健診会場や診察室では緊張や歩行直後の影響で一時的に高くなることもありますが、家庭でも血圧が高い場合は注意が必要です。自宅で定期的に血圧を測定して記録を持参していただくと、診断や治療方針の判断に役立ちます。
LDLコレステロール・中性脂肪が高い
LDLコレステロールや中性脂肪が高い状態を放置すると、動脈硬化が進み心筋梗塞や脳梗塞の原因となります。また、中性脂肪が高い状態が続くと急性膵炎を発症するリスクが上昇すると言われています。
脂質異常症は自覚症状がほとんどありません。年齢や高血圧・糖尿病などの存在、家族歴、生活歴(喫煙の有無)など、その他の要因によっても治療の必要性は変わってくるため、数値だけでなく全体のリスクを見て判断します。
血糖値・HbA1cが高い
血糖値やHbA1cが高い場合、糖尿病または糖尿病予備群の可能性があります。
糖尿病は初期には症状が出にくい一方で、進行すると網膜症、腎症、神経障害、心血管疾患などの多くの合併症につながります。早い段階で生活習慣の見直しや治療を始めることで、深刻化を予防し合併症を起こさないことが重要です。
肝機能異常を指摘された
AST、ALT、γ-GTPなどの数値が高い場合、脂肪肝、アルコール性肝障害、ウイルス性肝炎、薬剤性肝障害、胆道系疾患などが原因となることがあります。
日本肝臓学会の奈良宣言2023では、健診などでALTが30を超えていた場合、まずかかりつけ医などを受診し、必要に応じて採血や腹部超音波検査を受けることが勧められています。
肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、症状がないまま病気が進むことが多いといわれています。特に近年は脂肪肝による肝機能障害を指摘される方が多く、そのような場合には生活習慣の見直しとその他の生活習慣病の確認も必要となります。肝機能異常を繰り返し指摘されている方は、一度詳しく調べることをおすすめします。
腎機能異常・尿異常を指摘された
eGFRの低下、尿蛋白、尿潜血などを指摘された場合、腎機能低下、慢性腎臓病、尿路結石、泌尿器疾患などが隠れていることがあります。腎臓病も初期には症状が出にくく、気づかないうちに進行することがあります。高血圧、糖尿病、脂質異常症と関係することも多いため、全身の状態を含めて評価します。
貧血を指摘された
貧血の原因には、鉄不足、月経、胃や大腸からの出血、慢性炎症、腎臓病、血液疾患などがあります。特に成人男性や閉経後女性の鉄欠乏性貧血では、胃・大腸からの出血が隠れていないか確認することが重要です。便潜血陽性を伴う場合や、黒い便、血便、体重減少がある場合は、胃カメラや大腸カメラによる消化管の精査をお勧めします。
便潜血陽性を指摘された
便潜血陽性は、大腸がん検診で重要な結果です。痔が原因のこともありますが、大腸ポリープや大腸がんが隠れていることがあります。
便潜血陽性となった場合は、再度便潜血検査を行って陰性であった場合でも大腸がん等がないという保証にはならないため、大腸カメラによる精密検査が推奨されます。大腸がん検診では、便潜血検査免疫法が死亡率減少効果のある検査として推奨されていますが、陽性になった場合には内視鏡による精密検査を受けることが大切です。
胃の検査で異常を指摘された
バリウム検査、胃がん検診、ピロリ菌検査などで異常を指摘された場合には、直接胃の中を観察する胃カメラ検査が有用です。特に、ピロリ菌感染が疑われる方やピロリ菌の除菌歴がある方は、定期的な胃カメラ検査での経過観察が推奨されます。
健診結果を受け取ったら、次の点を確認しましょう。
健診結果の用紙には多くの数字が並んでいるため、どこを見ればよいか分からない方も多いと思います。結果をお持ちいただければ、どの異常を優先して確認すべきか一緒に整理させていただきます。
当院では、一般内科・消化器内科・肝臓内科の視点から診療を行います。
当院で対応できる主な内容は以下の通りです。
健診異常の中には、生活習慣の見直しで改善が期待できるものもあれば、薬物治療や精密検査が必要なものもあります。結果を放置せず、現在の状態を確認することが大切です。
要再検査は、一時的な変動かどうかを確認する必要がある状態です。急を要しない場合もありますが、放置せず、数週間から1か月程度を目安に医療機関で相談することをおすすめします。症状がある場合は早めに受診してください。
要精密検査は、異常の原因を詳しく調べる必要がある状態です。要治療は、医師の診察のうえ治療開始を検討する状態です。ただし、実際の対応は数値や症状、昨年からの変化などによって変わるため、健診結果だけで自己判断しないことが大切です。
健診結果の用紙、お薬手帳、過去の検査結果、紹介状があればお持ちください。血圧異常の場合は家庭血圧の記録、糖尿病や脂質異常症がある方は過去の採血結果も参考になりますので提示いただけると助かります。
血圧、脂質、血糖、肝機能、腎機能、貧血、尿異常などは内科で相談できます。便潜血陽性、胃の異常、肝機能異常などは消化器内科での精査が必要になることがあります。当院では、いずれも対応しています。
軽度の異常では生活習慣の見直しが重要ですが、どの程度の異常かによって対応は変わります。また、極端な生活制限を行うことで生じる問題もありますので、まずは一度受診して、どのように生活習慣改善を進めればよいか、検査や治療が必要かを確認することをおすすめします。
健診異常は体からの早めのサインです。症状がないからといって放置すると、様々な問題を引き起こすリスクがあります。
当院では、健診結果のご相談から、採血、尿検査、腹部超音波、胃カメラ、大腸カメラまで、必要に応じた検査・診療を行っております。
健診結果で「要再検査」「要精密検査」「要治療」となった方は、結果をお持ちのうえご相談ください。

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